「raise」と「rise」の違い解説

先日、生徒から「raise」と「rise」の違いについて質問があったので、その使い分けを解説してみたいと思います。
英語の勉強をしていると、似ている単語の使い分けに迷うことってありますよね。
今回は「raise」と「rise」という単語の違いについて、高校1年生でもわかるように詳しく解説します。

1. 「rise」とは?

「rise」は “上がる・昇る” という意味で、自分自身が自然に上がるときに使われる自動詞です。

例えば:
- The sun rises in the east.
(太陽は東から昇ります。)
👉目的語がないため、自動詞が来る。(「in the east」は副詞句なので目的語にはならない)

- The smoke rose into the sky.
(煙が空へとのぼった。)
👉これも目的語がないため、自動詞が来る。(「into the sky」は副詞句なので目的語にはならない)

2. 「raise」とは?

「raise」は “何かを上げる・育てる” という意味で、必ず目的語(何を上げるのか)を必要とする他動詞です。

例えば:
- They are raising cows on the farm.
(彼らは農場で牛を育てています。)
👉「牛」という目的語があるので他動詞が来る。

- The tax will be raised next month.
(来月税金が上がる予定だ。)
👉「上がる」という日本語だけで考えると「rise」を使いたくなるのだが、主語がtaxなので、税金は「上げられる」ものであることに注目。能動態で「~ will rise tax next month.」の受動態を考える。

3. ポイントまとめ

単語 品詞 目的語が必要? 例文
raise 他動詞 必要 The teacher raised his hand.
(先生は手をあげた)
rise 自動詞 不要 The balloon rose into the air.
(風船が空へあがった)

4. 自動詞と他動詞の違いって?

ここで「自動詞」と「他動詞」の違いもおさらいしておきましょう。

他動詞
“他のもの(目的語)に動作が及ぶ” 動詞のことです。
「何を?」の部分が必要なので、目的語なしでは意味が通じません。

例:
- She plays the piano.(彼女はピアノを弾きます。)
👉「何を弾くの?」→ ピアノ

自動詞
“主語だけで動作が完結する” 動詞のことです。
目的語がなくても意味が通じます。

例:
- He sleeps.(彼は眠る。)
👉 「何を眠るの?」とはなりません。
※「いつ眠るの?」とはなりますが、「いつ」の部分は副詞になるため目的語にはならない。(目的語になるのは名詞だけ)

まとめ

似ている単語でも、自動詞か他動詞かを意識するだけで英作文やスピーキングで間違えにくくなります。
今回質問してくれた生徒はとてもよい疑問に注目して質問してくれました!

「疑問点に気づくこと」そして「疑問を解消しようと動くこと」はとても重要です。
皆さんも積極的に質問に来てください!