こんにちは!東進衛星予備校の校舎ブログです。今回は、高校2年生の皆さんが7月・8月の2か月間で一生モノの基礎力を身につけるための特別プログラム「定石(じょうせき)演習」について詳しく解説します。

「部活が忙しくて受験勉強を何から始めればいいか分からない」という東進に通っていない一般の高2生の皆さんも、この夏にトップ層がどんな猛特訓をしているのか、ぜひ参考にしてください。また、校舎スタッフの皆さんは、生徒への進捗管理や指導の目線合わせのバイブルとして必ず全項目を頭に入れておきましょう。

1. 夏の特別プログラム「定石演習」とは?

大学受験の入試問題を突破するために必要なのは、難問奇問を解くテクニックではありません。最も大切なのは、「この手の問題が出たら、普通はこうアプローチするよね」という王道の解法(=定石)を完全にマスターすることです。

今回の演習は、ただ問題を解いて○×をつけて終わりにするものではありません。あらゆる入試問題に対応できる「確固たる基礎・解法の型」を頭と身体に染み込ませることが最大の狙いです。手元に「生徒用ガイダンス冊子」と筆記用具を用意して、内容を確認していきましょう。

各教科の収録内容と狙い

  • 数学(数Ⅰ38個 / 数A33個など):「解ける」段階で満足せず、入試標準問題を「普通はこう解く」という最短ルートのプロセスを瞬時に引き出せる状態を作ります。
  • 英語(共通テスト対策):共通テスト特有の狙われやすいポイントを網羅し、確実に高得点をキープする基盤を作ります。
  • 英語(文法):特に出題頻度が高い「動詞絡み」の重要文法を完全にマスターします。
  • 英語(公文・英文解釈):長文読解のスピードアップはもちろん、将来的に早慶や国公立大で求められる複雑な英文構造を見抜く力や、記述和訳の対応力を高2のうちに引き上げます。文系5個、関係詞5個などの重要テーマを厳選収録しています。

【校舎スタッフへの共有事項】生徒への声かけ基準

生徒が「たまたま解けた」だけで満足して次の問題に進まないよう注意してください。「自己流の遠回りな解き方になっていないか」「オーソドックスな最短ルートで解けているか」を意識させることが、この演習の本質です。

2. 「定石演習」の優れた3つの特徴

  1. AIによる最適なスタートレベルの判定:現在の学力に合わせて、AIが「今どのレベルから始めるべきか」を正確に案内します。無理なく、かつ効果的なレベルから演習をスタートできます。
  2. 3年生(受験学年)へのデータ引き継ぎ:この夏に取り組んだ演習データは、高校3年生で行われる志望校別演習や弱点克服プログラムへすべて引き継がれます。早くから履歴を残すことで、3年生になった際により精密な自分専用の弱点診断を受けることが可能になります。
  3. 先取り学習で難関大レベルへの挑戦も可能:夏に課される最低限の目標を早期にクリアした生徒は、3レベル先、4レベル先へと自力で進めることができます。高2のうちにMARCHや早慶、難関国公立レベルの独自入試演習を経験できるため、周囲に圧倒的な差をつけるチャンスです。

3. 夏の目標値と「超重要」なスケジュールルール

この演習には、絶対に守らなければならない厳格なルールがあります。

【超重要】7月・8月の2か月限定の取り組み
この定石演習は、9月1日になった瞬間にシステム上、新規の演習を進めることが一切できなくなります。「秋以降に遅れを取り戻そう」は絶対に通用しません。この夏休みの期間内に必ずやり切る必要があります。

具体的な目標と学習時間の目安

  • 学習目標:期間内に、AIが提示したスタートレベルから最低2レベル分の修得を完了すること。
  • 時間の目安:目安は1週間あたり10時間です。手こずったとしても、週10時間を確保すれば確実に2レベル分をクリアできます。

受講(映像授業)がまだ残っている生徒への優先度

すでに通常の通期授業が終わっている生徒は演習に全力を注いでください。もし、まだ授業が20コマ前後残っている「ギリギリライン」の生徒は、以下の配分を徹底してください。

  • 7月〜8月の受講ペース:週1コマに一時的に抑える。
  • 残りの学習時間:すべて「定石演習」の時間に回す。

【校舎スタッフへの共有事項】今年度からの仕様変更とモチベーション向上策

昨年度までは夏限定のシステムでしたが、今年度からは「夏に頑張って進めた分だけ、冬(12〜1月)や春(2〜3月)に繰り返し復習できる」仕様にアップデートされています。夏にサボって少ししか進まなかった生徒は、冬や春にその狭い範囲しか復習できません。夏に3レベル、4レベルと進めた生徒こそ、冬・春に広大な範囲を復習できる大きなメリット(インセンティブ)があります。この点を生徒に強く伝えてください。

また、生徒画面には8月末までの残り日数から逆算された「1日に達成すべき定石数」が自動表示されます。毎日登校する生徒はその数を日々クリアさせ、隔日登校などの生徒には「表示されている数字の2倍」を目標として提示し、週単位で計10時間以上の演習時間が確保できているかをチェックしてください。

4. 演習の具体的な進め方(5つのステップ)

今までの画面を見るだけの確認テストとは異なり、「実際に手を動かして紙に書いて解く」というプロセスが加わります。

【ステップ1】志望校の登録(初回のみ必須)

学習システム(学力ポス)にログイン後、左側メニューの「合格設計図作成システム」を選択します。「志望・志(こころざし)」ボタンを押し、表示される3つのボタンのうち一番右側のボタンをクリックして、志望校情報を登録・保存してください。これが完了しないと演習をスタートできません。

【ステップ2】再評価テストの受験

AIが最初に提示するレベルはあくまで「仮レベル」です。本当にそのレベルが合っているかを確かめるため、最初に10問の「再評価テスト」を行います。

再評価テストの結果 その後の流れ
9問以上正解 実力が初期判定より高いため「スキップテスト」に進みます。1つ上のレベルのテストに挑戦し、6問以上正解できれば1レべル上の状態からスタートできます。(※かなりレアなケースです)
6問〜8問正解 現在のレベルが最適です。そのままのレベルからスタートします。
5問以下正解 現在のレベルでは少し難易度が高いため、自動的に1つ下のレベル(基礎)からスタートとなります。
【補足】設定されるレベルの目安
一番下のレベル2であっても「共通テストの基礎レベル」が設定されています。共通テストより前のレベルというわけではなく、しっかりと入試を見据えた実戦的な難易度からスタートします。レベル5は「有名私大(MARCHなど)・上位国公立レベル」、レベル6は「難関国公立レベル」、最上位の「志望校レベル」は早慶などの難関私大レベルに対応しています。

【ステップ3】問題の印刷と実践

演習を開始する際は、画面上で取り組む問題のチェックボックスにチェックを入れます(複数まとめて選択も可能です)。そして、必ず「演習開始」を押す前に「問題印刷」ボタンを押し、校舎のプリンターから紙でプリントアウトしてください。手元に紙の問題用紙を用意し、実際に手を動かして解きます。

  • マークシート形式:解き終わったら、画面上のマークボタンを選択して「採点する」を押します。
  • 記述回答用紙提出形式:回答用紙が必要なテーマ(画面上のボタンが白くなっているもの。不要なものはグレーアウトしています)は、用紙もセットで印刷します。手元の用紙に記述で解き終わったら、速やかに校舎の指定場所(下駄箱の上の回収トレー)に提出してください。

【ステップ4】「定石マスター講義」の受講(最重要!)

採点後、結果が画面に「スタンプ」で表示されます(合格なら丸、不合格ならバツ)。一発で合格できなくても焦る必要はありません。合格点をクリアするまで、最大3回〜5回ほど別の問題でリベンジが可能です。ただし、ここで最も重要なのは画面上部にある「定石マスター講義」を必ず受講することです。

文字の解説を読むだけでなく、映像講義を通じて「この手の問題に出会ったら、まず何を考えるべきか」の神髄を学んでください。講義のテキストはPDFでダウンロードしてその場で印刷することも可能です。

【ステップ5】「終了判定テスト」の合格

そのレベルのすべての項目で合格(丸スタンプ)を達成すると、最後に「終了判定テスト」のボタンがアクティブになります。これに合格することで、晴れて次のレベルへとステップアップできます。

【校舎スタッフへの共有事項】実務運用の3大注意点

  • 印刷の徹底:生徒が印刷を面倒くさがって画面だけで解こうとするケースが頻発します。必ず「印刷してから演習ボタンを押す」よう徹底させてください。
  • 印刷サイズと形式の固定:回答用紙は「A4サイズ・片面印刷」が絶対ルールです。B4サイズや両面印刷にしてしまうと、システムで正しくスキャン読み取りができなくなります。設定に困っている生徒がいたらすぐにサポートしてください。
  • 回答用紙の取り違え注意:まとめて複数印刷した場合、問題と回答用紙がバラバラになるリスクがあります。必ず「用紙の左上に印字されている定石演習の番号とテーマ名」が一致しているか生徒自身に確認させてから解かせてください。
  • 青四角マーク(問題切れ)の防止:復習をサボったまま何度も不合格を繰り返すと、最終的に「問題切れ(青い四角マーク)」となり、そのテーマの演習がそれ以上進められなくなります。バツがついた生徒には、必ず解説動画を見せてから再挑戦させてください。

5. 教科別の具体的な学習ルート

数学:横並び一歩ずつルート

数学はランダムに解くのではなく、決定したレベルの学習項目を左から順番に1個ずつクリアしていく設計になっています。そのレベルがすべて終わったら、次のレベルの左端からまた順番に解き進めます。

英語:英文法固め最優先ルート

英語は、文法が固まっていない状態で英文解釈(公文)をやっても全く効果が出ないため、システムが連動してコントロールされます。

  • レベル2スタートの生徒:まずは「英文法」の演習を一気に終わらせます(7月中を想定)。文法が2レベル分しっかりと固まった段階で、初めて「共通テスト定石」や「公文(英文解釈)」のボタンが解放されます(8月スタートを想定)。
  • レベル3スタートの生徒:最初から「共通テスト定石演習」からスタートし、それが終わったらレベル3の文法項目へと進みます。

6. 【過去の反省から学ぶ】実力を伸ばすための「絶対ルール」

ここで、昨年の先輩たちのデータから見えた、絶対にやってはいけない落とし穴を共有します。以下の2つのルールを必ず守って演習を行ってください。

① 同じテーマの問題を、同じ日のうちに連続して解かない

例えば「2次関数の最大・最小」のテーマを解いて不合格だったとします。その後、解説動画を見て「なるほど!」と理解し、その直後に同じテーマの別の問題を解くと、記憶が新しいため簡単に合格できてしまいます。しかし、これでは本当の実力(定着度)は測れません。

解き方を習得したらその日は一旦終了し、必ず「翌日以降」に、本当に頭に残っているかを別の問題でセルフテストしてください。

② 同じ問題の解き直しは、最低1週間あける

問題数が少ないテーマなどで、どうしても同じ問題をもう一度解き直さなければならない場合は、翌日にやってはいけません。答えや手順を暗記しているため、深く理解していなくても満点が取れてしまうからです。脳が解き方を少し忘れた頃(約1週間後)に、フラットな状態でリベンジしてください。

【校舎スタッフへの共有事項】「解きっぱなし」を防ぐ条件抽出機能

システムの下部には、学習履歴を条件ごとに抽出できる機能があります。「レベル2だけ」「要確認・要復習のフラグがついているものだけ」といった絞り込みが可能です。また、生徒自身が後で復習したい問題に「しおり」をつけることもできます。「8月の最後の1週間は新規の演習をストップし、このしおりやAIの復習フラグがついた問題の総復習にあてる」というスケジュールを個別の面談で必ず組んであげてください。

7. 最後に:この夏のゴールと今日やるべきこと

この7月・8月の定石演習の最大の成果指標は、8月23日に実施される「共通テスト本番レベル模試」です。この夏の猛特訓の成果を模試で100%発揮し、「やればできる!」という圧倒的な自信を持って2学期を迎えること。これが今回の大きなテーマです。定石演習に取り組むチームの皆さんは、必ず8月の模試を受験してください。

動画を見終わった東進生の皆さんは、今すぐ校舎で以下の2つのステップを完了させ、最高のスタートを切りましょう!

  1. 学力POSから「志望校の登録」を行う
  2. 自身のスタートレベルを確定させるための「再評価テスト(10問)」を印刷して受ける

また、これからみんなのモチベーションを維持し、切磋琢磨できるように、他校舎とも連動して「2週間に1回のオンライン合同グループミーティング」を実施します(初回は7月11日〜13日頃を予定)。お互いの進捗を確認しながら、最高の刺激をもらいましょう!

もし進める中でシステムや内容に疑問があれば、各校舎の担任助手の先生や、校舎長・社長の先生にいつでも直接質問してください。すぐに解決してくれます。


東進に通っていない一般生の皆さんも、トップ層の夏の取り組みがいかに濃密か伝わりましたでしょうか。東進衛星予備校では、AIを活用した一人ひとりに最適な最速の学習環境を提供しています。「この夏、自分も変わりたい」「定石をマスターしてライバルを追い抜きたい」と思った方は、ぜひお気軽に校舎まで体験・ご相談にお越しください。一緒に熱い夏にしましょう!